飛行機でワイヤレスのイヤホンは使える?使用ルールと接続方法の完全ガイド

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飛行機での移動中、愛用のワイヤレスイヤホンで音楽を聴いたり動画を見たりしてリラックスしたいと考える方は多いでしょう。しかし、「電波を発する機器は使えないのでは?」「離着陸時は外さないといけない?」といった疑問や不安も尽きません。

結論から申し上げますと、飛行機内でワイヤレスイヤホンは使えます。

ただし、無条件でいつでも使えるわけではなく、「機内モードに設定する」「常時通信(Wi-Fiなど)とは区別する」といった正しい手順と理解が必要です。また、航空会社や機体の種類によってはルールが異なる場合もあります。

この記事では、飛行機でワイヤレスイヤホンを使用するための具体的な条件、離陸前から着陸までのフェーズごとのルール、そして機内モニターでワイヤレスイヤホンを使うための裏技まで、専門用語を噛み砕いて網羅的に解説します。

目次

1. 結論:飛行機でワイヤレスイヤホンは使える(条件つきでOK)

冒頭でもお伝えした通り、現在の航空法や多くの航空会社の規定において、飛行機内でのワイヤレスイヤホン(Bluetooth接続のイヤホン)の使用は認められています。

かつては「電子機器の使用は一切禁止」という時代もありましたが、航空機の技術進歩や規制緩和により、現在では条件を満たせば、搭乗から降機までずっと使い続けることも可能になっています。まずは、絶対に押さえておくべき3つの条件から見ていきましょう。

1-1. 最初に押さえる3条件(機内モード/航空会社ルール/周囲への配慮)

ワイヤレスイヤホンを使うためには、以下の3つの条件をクリアする必要があります。これが「大前提」となります。

  1. 機内モード(フライトモード)に設定していること
    スマートフォンやタブレット、PCなどの再生機器側は、必ず「機内モード」に設定し、携帯電話回線(4G/5G)の電波を発しない状態にする必要があります。その上で、Wi-FiやBluetooth機能だけを「ON」にするという操作が必要です。
  2. 航空会社および機材が使用を許可していること
    国内の主要航空会社(ANA、JALなど)や多くの国際線では、基本的に「常時使用可能」となっています。しかし、プロペラ機などの小型機や、一部のLCC(格安航空会社)、古い機材を使用している海外の航空会社では、離着陸時の使用を制限している場合があります。必ず「機内の安全のしおり」や客室乗務員のアナウンスに従う必要があります。
  3. 緊急時のアナウンスや指示が聞こえる状態であること
    安全に関わる最も重要な点です。ノイズキャンセリング機能が強力なワイヤレスイヤホンを使用していると、緊急時の避難誘導や、機長・客室乗務員からの重要なアナウンスが聞こえない恐れがあります。特に離着陸時や緊急時は、すぐに外せるようにするか、外音取り込みモードを活用するなど、周囲の状況を把握できる配慮が求められます。

1-2. よくある誤解(Bluetooth=常にNG、など)を噛み砕いて解消

「飛行機では電波を発するものはダメだから、Bluetoothもダメなのでは?」と不安に思う方がいらっしゃいますが、これはよくある誤解です。ここで詳しく解説します。

  • 誤解:「電波=すべて禁止」
  • 正解: 禁止されているのは「基地局と通信する強い電波(携帯電話回線など)」です。Bluetoothのような「近距離同士をつなぐ微弱な電波」は、計器への影響がないと確認されているため、多くの機材で使用が解禁されています。
  • 誤解:「離着陸時は必ず電源を切る必要がある」
  • 正解: 2014年9月の法改正(日本国内)により、電波耐性のある航空機であれば、離着陸時を含めて常時使用が可能になりました。ただし、前述の通り古い機材など例外はあります。
  • 誤解:「機内モードにするとBluetoothも使えなくなる」
  • 正解: 多くのスマートフォンでは、機内モードをONにすると一度すべての通信がOFFになりますが、その状態で改めてBluetoothボタンをタップすれば、Bluetooth機能だけを復活させることができます。これが飛行機内での正しい使い方です。

2. 持ち込みはできる?預け荷物は?(リチウムイオン電池の基本)

ワイヤレスイヤホンを飛行機に持っていく際、使用ルール以前に注意しなければならないのが「荷物の預け方」です。ここを間違えると、保安検査場で止められたり、最悪の場合は没収・廃棄となったりする可能性があります。

2-1. なぜ機内持ち込みが基本になりやすいのか

ワイヤレスイヤホンは、基本的に「機内持ち込み手荷物」として客室に持ち込むのが原則です。その理由は、イヤホン本体や充電ケースに内蔵されている「リチウムイオン電池」にあります。

リチウムイオン電池は、非常に便利な反面、強い衝撃や急激な温度変化、圧力の変化によって発熱・発火するリスクがあります。もし、貨物室(預け荷物が入る場所)で発火した場合、乗務員が気づいて消火活動を行うことが難しく、大事故につながる恐れがあります。

一方、客室(機内持ち込み)であれば、万が一発熱しても乗務員や乗客がすぐに気づき、消火などの対処が可能です。そのため、航空法や国際的なルールとして、リチウムイオン電池を含む電子機器は「機内持ち込み」が強く推奨、あるいは義務付けられています。

2-2. 本体と充電ケースの扱い(ややこしい点を具体例で)

「イヤホン本体は耳につけているからいいけど、充電ケースはどうすればいいの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。

  • イヤホン本体:
    リチウムイオン電池が内蔵されています。必ず機内持ち込み(手荷物)にします。
  • 充電ケース:
    こちらにも、イヤホンを充電するためのリチウムイオン電池(バッテリー)が内蔵されています。したがって、充電ケースも必ず機内持ち込み(手荷物)にする必要があります。

【具体的なNG例】
スーツケースの中にワイヤレスイヤホンの充電ケースを入れたまま、カウンターで荷物を預けてしまう。
これはルール違反になる可能性が高いです。 X線検査で発見され、呼び出しを受けてスーツケースを開けさせられるケースがあります。

【具体的なOK例】
スーツケースには服や洗面用具だけを入れ、ワイヤレスイヤホン(本体・ケース)はリュックサックやハンドバッグに入れて機内に持ち込む。
これが正解です。

2-3. 国内線・国際線で確認したいポイント

この「リチウムイオン電池の持ち込みルール」は、国内線・国際線を問わず、世界共通の基本的な安全基準となっています。

  • 国内線の場合:
    ワット時定格量(Wh)が160Wh以下のバッテリー内蔵機器は、機内持ち込みが可能です。一般的なワイヤレスイヤホンのバッテリー容量は極めて小さいため、個数制限や容量制限に引っかかることはまずありません。安心して持ち込んでください。
  • 国際線の場合:
    国や航空会社によって、モバイルバッテリー(予備電池)の個数制限が厳しい場合がありますが、ワイヤレスイヤホンのような「製品に内蔵された電池」については、国内線と同様に持ち込み可能です。ただし、中国などの一部の国では、バッテリーの容量表記(WhやmAh)が消えて見えなくなっている製品は没収されるリスクがあるため、念のため本体やケースの仕様印字が読めるか確認しておくと安心です。

3. 機内での使用はいつOK?フェーズ別に整理(離陸/巡航/着陸)

「持ち込みはできた。では、実際にいつスイッチを入れていいのか?」
この疑問に対し、飛行機の飛行フェーズ(段階)ごとに詳しく解説します。特に初心者の方が緊張する「離陸・着陸」のタイミングを中心に整理します。

3-1. 離陸前〜離陸中(制限が出やすい理由も噛み砕く)

飛行機のドアが閉まり、地上を移動(タキシング)し、滑走路から飛び立つまでの時間です。

  • 使用可否:
    基本的にはOK(機内モード設定済みの場合)です。
    ただし、一部の航空会社や機材では「ドアが閉まってから上空でベルト着用サインが消えるまで」は使用禁止としている場合があります。
  • 注意点:
    このタイミングは、CA(客室乗務員)による「安全設備の案内(セーフティデモ)」が行われる時間です。イヤホンをしていて説明を聞いていないと、緊急時の対応が遅れるため、デモの最中はイヤホンを外すのがマナーであり、安全上の鉄則です。また、緊急脱出が必要になった場合、コードレスのワイヤレスイヤホンであっても、耳を塞いでいること自体がリスクとみなされ、外すよう指示されることがあります。

3-2. 巡航中(許可されやすいタイミングの考え方)

離陸後、機体が安定し、「シートベルト着用サイン」が消灯している時間帯です。

  • 使用可否:
    ほぼすべての航空会社でOKです。
    機内食を食べたり、本を読んだりするのと同様に、音楽や映画を楽しむことができます。
  • 注意点:
    機内Wi-Fiサービスがある機材では、Wi-Fiを使って自分のスマホでインターネット動画を見ることも可能ですが、回線速度には限りがあります。高画質な動画のストリーミング再生は途切れることが多いため、あらかじめ端末に動画や音楽をダウンロードしておく「オフライン再生」が最も快適です。

3-3. 着陸前〜着陸中(聞き逃しリスクと対策)

目的地に近づき、高度を下げ、着陸して駐機場に入るまでの時間です。

  • 使用可否:
    基本的にはOK(離陸時と同様のルール)です。
    着陸態勢に入り、再びシートベルト着用サインが点灯しても、多くの機材ではそのまま使い続けられます。
  • 注意点:
    着陸時は気圧の変化が激しくなります。カナル型(耳栓型)の密閉性が高いイヤホンをしていると、耳抜きがしにくくなり、耳が痛くなることがあります。気圧の変化を感じたら、一度イヤホンを外して耳抜きをすることをお勧めします。また、着陸後の「到着案内」や「乗り継ぎの案内」を聞き逃さないよう、滑走路に着陸した時点(タイヤが地面についた時点)で音楽を止めるなどの準備をしておくとスムーズです。

3-4. 機内モードでもBluetoothが使えるケース(端末設定の考え方)

ここで改めて、スマートフォンの設定について詳しく触れておきます。「機内モードにしたら何もつながらない」と思い込んでいる方への補足です。

iPhoneやAndroid端末の多くは、以下の挙動をします。

  1. 機内モードをONにする → Wi-FiとBluetoothも同時にOFFになる(初期設定の場合)。
  2. 機内モードONのまま、BluetoothアイコンをタップしてONにする → 「通信回線はOFF、BluetoothのみON」という状態になる。

この「2」の状態を作ることが、機内でワイヤレスイヤホンを使うための正解の設定です。一度この設定を行うと、次回からは機内モードにしてもBluetoothが切れずに維持される機種も増えています。搭乗前に一度、ご自身の端末で操作を確認しておくと安心です。

4. 航空会社や路線で変わる?確認のしかた(公式案内の見方)

「基本はOK」とお伝えしましたが、航空会社や機材によっては例外があります。ここでは、どのように判断すればよいか、その見分け方を解説します。

4-1. 国内主要社で確認したい観点(一般化しすぎない)

JAL(日本航空)やANA(全日空)、スカイマーク、スターフライヤーなどの主要な国内航空会社では、保有機材の多くが「電波耐性のある機材」に分類されています。

  • 公式情報の確認方法:
    各社の公式サイトにある「機内での電子機器の使用について」というページを確認します。
  • タイプ分類:
    多くのサイトで、以下の2通りの区分が書かれています。
  • タイプ1: 作動時に電波を発する状態にあるもの(携帯電話での通話など)→ 常時禁止
  • タイプ2: 作動時に電波を発しない状態(機内モード)にあるもの、またはBluetoothなどの微弱な電波 → 常時使用可能

現在、国内のジェット機のほとんどは「タイプ2」の使用が常時許可されています。

4-2. LCC・海外航空会社で追加確認したい観点

注意が必要なのは、LCC(格安航空会社)や海外の航空会社を利用する場合です。

  • LCCの場合:
    コスト削減のために古い機材をリースしていたり、安全確認の手間を省くために一律で「離着陸時は全ての電子機器の電源をお切りください」とアナウンスしたりする場合があります。この場合は、CAの指示が絶対です。「他の航空会社では使えたのに」という主張は通用しませんので、素直に従いましょう。
  • 海外航空会社の場合:
    国によって航空法が異なります。また、機内アナウンスが聞き取れない場合もあるため、周囲の乗客の様子を見たり、CAにジェスチャーでイヤホンを指差して確認(OK?と聞く)したりするのが確実です。

4-3. 機材差(機内エンタメの仕様差)の見分け方

ワイヤレスイヤホンが使えるかどうかは、「自分のスマホで聴く」場合と「飛行機備え付けの画面(機内エンタメ)で聴く」場合で事情が異なります。

  • 自分のスマホ:
    ここまで解説した通り、機内モード+Bluetoothでほぼ使用可能です。
  • 機内エンタメ(モニター):
    これが落とし穴です。最新の機材(例:エアバスA350やボーイング787の一部最新仕様など)では、座席のモニターにBluetooth送信機能がついており、手持ちのワイヤレスイヤホンを直接ペアリングできる場合があります。しかし、大多数の飛行機では、まだ「有線イヤホンジャック」しかついていません。
    この場合、ワイヤレスイヤホン単体では機内の映画を見ることができません。対策は後述の「6. 機内エンタメでワイヤレスイヤホンを使う方法」で解説します。

5. 機内で充電できる?USBとモバイルバッテリーの注意点

長時間のフライトでは、ワイヤレスイヤホンの充電切れが心配です。機内での充電環境についても整理しておきましょう。

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5-1. Wh(ワット時)を超ざっくり理解する(計算の考え方)

モバイルバッテリーを機内に持ち込む際、「100Wh以下」「160Wh以下」といった制限を目にすることがあります。
「Wh(ワットアワー)」とは、バッテリーの容量(エネルギー量)を示す単位です。

  • 簡単な計算式:
    定格容量(mAh) × 定格電圧(V) ÷ 1000 = Wh
  • 一般的なモバイルバッテリーの場合:
    多くのモバイルバッテリー(3.7V)で計算すると、
  • 10,000mAhのバッテリー ≒ 37Wh
  • 20,000mAhのバッテリー ≒ 74Wh
  • 30,000mAhのバッテリー ≒ 111Wh
    となります。

つまり、一般的なスマホ用モバイルバッテリー(20,000mAh程度まで)であれば、100Wh以下に収まるため、制限を気にせず機内に持ち込めます。 イヤホンの充電ケース自体も容量は非常に小さいため、計算する必要すらありません。

5-2. 個数制限・持ち込み制限の考え方(不明は要確認)

  • 個数制限:
    100Wh以下のバッテリーであれば、「個数制限なし」としている航空会社が多いですが、100Whを超え160Wh以下のものは「2個まで」などの制限がかかることが一般的です。
  • コンセント/USBポートの使用:
    座席にUSBポートやコンセントがついている機材では、そこからイヤホンのケースを充電することができます。ただし、離着陸時はケーブル類を片付けるよう指示されることがあるため、充電は巡航中(安定飛行中)に行うのがスマートです。

5-3. 充電切れを防ぐ現実的な準備

ワイヤレスイヤホンのバッテリー持続時間は、製品によって大きく異なります(4時間〜10時間程度)。国際線の長距離フライト(10時間以上)では、途中で充電が切れる可能性があります。

  • ケースごとの持ち込み:
    イヤホン単体ではなく、必ず充電ケースごと手元に置いておきましょう。
  • 急速充電の活用:
    食事の時間やトイレに立つタイミングで、こまめにケースに戻して充電する「継ぎ足し充電」を行うと、長時間のフライトでも使い続けることができます。

6. 機内エンタメでワイヤレスイヤホンを使う方法(トランスミッター)

「自分のスマホではなく、座席のモニターで最新映画を見たい。でも、持っているのはワイヤレスイヤホンだけ。」
この問題を解決する必須アイテムが「Bluetoothトランスミッター」です。

6-1. 前提:機内エンタメは有線前提が多い

前述の通り、多くの飛行機の座席モニターには「イヤホンジャック(穴)」しかありません。ここにワイヤレスイヤホンは物理的に刺さりません。
そこで、このイヤホンジャックに差し込み、音声をBluetooth電波に変換して飛ばしてくれる機械(トランスミッター)が必要になります。

6-2. 必要なもの(端子の違いを噛み砕いて説明)

  • Bluetoothトランスミッター(送信機):
    家電量販店やAmazonなどで2,000円〜5,000円程度で購入できます。
  • 航空機用変換アダプタ(必要な場合):
    古い機材では、イヤホンジャックが「1つ穴(3.5mmステレオミニプラグ)」ではなく、「2つ穴(デュアルプラグ)」の場合があります。この場合、2つの穴を1つに変換するアダプタが必要です。トランスミッターに付属していることもありますが、100円ショップなどでも入手可能です。

6-3. 接続手順(ペアリング〜音が出るまで)

初めて使う際は戸惑うことが多いので、手順をイメージしておきましょう。

  1. トランスミッターを座席のジャックに差す(2つ穴の場合は変換アダプタを使用)。
  2. トランスミッターを「ペアリングモード」にする(ボタン長押しなど)。
  3. ワイヤレスイヤホンを「ペアリングモード」にする(ケースのボタン長押しなど)。
  4. 数秒〜数十秒待つと自動的に接続される。

※スマホとの接続を一時的に切る(スマホのBluetoothをOFFにする)と、スムーズにトランスミッターとつながりやすくなります。

6-4. よくある失敗(音ズレ/音量/充電切れ/接続競合)

  • 音ズレ(遅延):
    Bluetooth接続の宿命として、映像に対して音が遅れて聞こえることがあります。映画のセリフと口の動きが合わないとストレスになります。「aptX LL(Low Latency)」や「aptX Adaptive」といった低遅延コーデックに対応したトランスミッターとイヤホンを選ぶと、このズレを最小限に抑えられます。
  • 接続競合:
    機内は多くの人がBluetooth機器を使っています。自分のイヤホンが他人の機器や自分のスマホに勝手につながってしまうことがあります。ペアリング時は周囲の電波状況によりつながりにくいことがあるため、諦めずに何度か試す必要があります。

6-5. 代替策(有線イヤホン/自前端末など)

トランスミッターを用意するのが面倒、あるいは設定がうまくいかない場合に備えて、以下の対策も有効です。

  • 有線接続ケーブルを持参する:
    ワイヤレスヘッドホンの中には、有線ケーブルを繋げられるモデルもあります。これを一本持っておくと、バッテリー切れや接続トラブルの際に最強の保険になります。
  • 機内配布のイヤホンをもらう:
    音質や装着感は劣りますが、確実に聞こえます。

7. 飛行機で快適に使うコツ(騒音・ANC・安全・配慮)

飛行機内は「ゴーッ」というジェットエンジンの轟音が常に響いています。この環境でワイヤレスイヤホンを快適に使うためのコツを紹介します。

7-1. ANCを噛み砕いて理解(メリットと注意)

ANC(アクティブ・ノイズ・キャンセリング)とは、周囲の騒音と逆の波長の音を出して、騒音を打ち消す機能です。

  • メリット:
    飛行機特有の低いエンジン音(低周波ノイズ)を劇的に消してくれます。音楽を聴かなくても、ANCをONにして装着しているだけで「デジタル耳栓」として機能し、フライト後の疲労感が大幅に軽減されます。
  • 注意点:
    人の話し声や機内アナウンスといった高い音は完全には消えません。しかし、静かになる分、重要な放送を聞き逃すリスクも高まります。

7-2. 外音取り込み・片耳運用・音量の目安

安全と快適さを両立させるテクニックです。

  • 外音取り込みモードの活用:
    CAがドリンクサービスに来た際や、機内アナウンスが流れた際は、イヤホンを外さずに「外音取り込みモード(アンビエントモード)」に切り替えましょう。周囲の音をマイクで拾って聞かせてくれるため、スムーズに会話ができます。
  • 片耳運用:
    寝ている時などは、片耳だけイヤホンをつけて、もう片方の耳をフリーにしておくと、異常事態やアナウンスに即座に反応できます。
  • 音量に注意:
    騒音がうるさいからといって音量を上げすぎると、難聴の原因になります。ANCを活用して、なるべく小さな音量で楽しむのが耳への負担を減らすコツです。

7-3. 紛失・落下を防ぐ小技(具体策)

機内で最も恐ろしいトラブルの一つが「イヤホンの落下」です。
座席の隙間に完全ワイヤレスイヤホン(AirPodsなど)を落とすと、自力で拾うのはほぼ不可能です。座席の下には複雑な配線やレールがあり、無理に座席を動かすとイヤホンを潰して発火させる危険すらあります。

  • 落としたら絶対に座席を動かさない:
    すぐにCAを呼んでください。「イヤホンを落としました」と伝えれば、専用の道具や手順で探してくれます。
  • ネックストラップの活用:
    左右が繋がっている紐(ストラップ)をつけるか、最初から左右一体型のワイヤレスイヤホンを使うと、落下リスクをゼロにできます。
  • 着脱は慎重に:
    特にマスクの着脱時や、寝返りを打った時に外れやすいので注意しましょう。

8. よくある質問(FAQ)

Q1. CAさんに「イヤホンを外してください」と言われました。なぜですか?

A. 安全確認のためです。
非常口座席に座っている場合や、離着陸時の緊急脱出説明の際などは、乗客が指示を確実に聞き取れる状態である必要があります。Bluetoothのルール上はOKでも、安全管理上の判断が優先されますので、速やかに指示に従ってください。

Q2. 機内Wi-Fiに繋げば、YouTubeなどの動画は見られますか?

A. 見られない、または非常に遅いことが多いです。
機内Wi-Fiは衛星を経由しているため、地上に比べて通信速度が遅く、容量制限がある場合も多いです。テキストメッセージやメールの送受信は可能ですが、動画ストリーミングはカクカクして快適に見られないことがほとんどです。事前のダウンロードを強く推奨します。

Q3. AppleのAirPodsは飛行機で使えますか?

A. はい、問題なく使えます。
iPhoneユーザーであれば接続も簡単で、ノイズキャンセリング機能も優秀なため、飛行機移動には非常に適しています。ただし、機内エンタメ(モニター)で使う場合は、前述のトランスミッターが必要です。AirPods Pro(第2世代)などは、USB-C端子の送信機を使えば遅延なく接続できる場合もあります。

Q4. 国際線で長時間使う場合、充電はどうすればいいですか?

A. ケースでの充電とモバイルバッテリーを併用しましょう。
イヤホン単体では5〜6時間が限界でも、ケースに戻せば24時間以上使える機種がほとんどです。トイレや食事のタイミングでこまめにケースに戻し、ケース自体の充電が減ったら座席のUSBポートや持ち込んだモバイルバッテリーで充電してください。

Q5. 周りの人のBluetoothイヤホンと混線しませんか?

A. 基本的に混線して他人の音が聞こえることはありません。
Bluetoothはペアリングされた機器同士でしか通信しない仕組みになっています。ただし、接続設定を行う際に、知らない人のデバイス名がリストに表示されることはあります。自分の端末名を間違えないように選択してください。

Q6. 預け荷物(スーツケース)に入れてしまったことに気づきました。どうすればいいですか?

A. 搭乗前なら係員に申告してください。
チェックインカウンターで荷物を預けた直後なら、係員に伝えて荷物を戻してもらい、取り出す必要があります。保安検査場を通過した後や、機内に乗り込んでから気づいた場合は、到着地までどうすることもできませんが、本来はルール違反です。次回からは必ず手荷物にしましょう。

Q7. 子供にワイヤレスイヤホンを使わせても大丈夫ですか?

A. 音量と紛失に注意すれば大丈夫です。
子供は耳が敏感なため、音量制限機能があるキッズモードなどを活用してください。また、完全ワイヤレスイヤホンは子供の耳には大きく、ポロリと落ちやすいため、左右が繋がったタイプやヘッドホンタイプの方が紛失リスクが少なく安心です。

Q8. トランスミッターを使っても音が聞こえません。

A. 音量設定とペアリング状況を確認してください。
機内エンタメ側の音量がゼロになっていないか、トランスミッターが正しくペアリングモードになっているかを確認します。また、一部の古いトランスミッターは、最新のBluetoothバージョンのイヤホンと相性が悪い場合があります。

9. まとめ(チェックリストで迷いを消す)

最後に、飛行機でワイヤレスイヤホンを快適に使うためのポイントをチェックリスト形式でまとめます。搭乗前の最終確認にお使いください。

9-1. 搭乗前チェックリスト(設定/充電/端子/予備)

  • [持ち込み] イヤホン本体と充電ケースは「機内持ち込み手荷物」に入れましたか?(預け荷物はNG)
  • [充電] イヤホンとケース、モバイルバッテリーの充電は満タンですか?
  • [ダウンロード] 見たい映画や聴きたい音楽は、スマホ本体にダウンロード済みですか?
  • [アプリ更新] 音楽・動画アプリは最新の状態ですか?(オフライン再生の期限切れ防止)
  • [トランスミッター] 機内モニターで見る予定なら、トランスミッターと変換アダプタを持ちましたか?
  • [設定確認] 「機内モードON」→「BluetoothだけON」にする操作方法は分かりますか?

9-2. 結論の再掲(3行で締める)

飛行機でワイヤレスイヤホンは、機内モードの設定さえ正しく行えば問題なく使用可能です。
リチウムイオン電池のルールを守り、必ず手荷物として機内に持ち込んでください。
ノイズキャンセリングを活用して、空の旅を静かで快適なリラックスタイムに変えましょう。

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