過去にデスコアのアルバムをレビューしたのを思い出したので、ここで吐き出してみたいと思います。
Contents
- 1 デスコアアルバムのレビュー
- 1.1 アルバム(1)1000 Plane Raid:Before The Fallout
- 1.2 アルバム(2)A Bloodbath In Boston:Man-Made Apocalypse
- 1.3 アルバム(3)A Bloodbath In Boston:Odium
- 1.4 アルバム(4)A Catalyst For Destruction:No Prayers Answered
- 1.5 アルバム(5)A Catalyst For Destruction:Anguish Wrapped In Apathy
- 1.6 アルバム(6)A Different Breed Of Killer:I, Colossus
- 1.7 アルバム(7)A Legacy Unwritten:Six
- 1.8 アルバム(8)A Legacy Unwritten:Vanitati Mortem
- 1.9 アルバム(9)A Night At The Chalet:A Night At The Chalet
- 1.10 アルバム(10)A Night At The Chalet:Filth
- 1.11 アルバム(11)A Night At The Chalet:Darkside Of Paradise
- 1.12 アルバム(12)A Night In Texas:Invigoration
- 1.13 アルバム(13)A Night In Texas:The God Delusion
- 1.14 アルバム(14)A Plea For Purging:A Critique Of Mind And Thought
- 1.15 アルバム(15)A Plea For Purging:Marriage Of Heaven & Hell
- 1.16 アルバム(16)A Plea For Purging:The Life And Death Of A Plea For Purging
- 1.17 アルバム(17)A Thousand Times Repent:Virtue Has Few Friends
- 1.18 アルバム(18)Abaddon:The Destroyer
- 1.19 アルバム(19)Abhorrence:Reflections
- 1.20 アルバム(20)Above This:7L7
- 1.21 アルバム(21)Above This:Titanium
- 1.22 アルバム(22)Above This:Hyrax
- 1.23 アルバム(23)Above This:Terrene
- 1.24 アルバム(24)Above This:Alloquy
- 1.25 アルバム(25)Absolution:Worlds Enemy
- 1.26 アルバム(26)Absolution:The Counterfeit Recital
- 1.27 アルバム(27)Acrania:The Beginning Of The End
- 1.28 アルバム(28)Acrania:Totalitarian Dystopia
- 1.29 アルバム(29)Across Silent Hearts:On Your Side
- 1.30 アルバム(30)Adharma:Adharma
- 1.31 アルバム(31)Adharma:Holonomic
- 1.32 アルバム(32)Adiaphora:Annexation
- 1.33 アルバム(33)Aegaeon:Exponential Transcendence
- 1.34 アルバム(34)Aegaeon:Dissension
- 1.35 アルバム(35)Aegaeon:Being
- 1.36 アルバム(36)Aeons Of Corruption:Eternal Purgatory
- 1.37 アルバム(37)Aera Cura:Dead Ends
- 1.38 アルバム(38)After The Burial:Forging A Future Self
- 1.39 アルバム(39)After The Burial:Rareform
- 1.40 アルバム(40)After The Burial:In Dreams
- 1.41 アルバム(41)After The Burial:Wolves Within
- 1.42 アルバム(42)Allies To The Adversary:Deathbed
- 1.43 アルバム(43)Alone In The Morgue:Oblivion
- 1.44 アルバム(44)Alone In The Morgue:Alone In The Morgue
- 1.45 アルバム(45)An Aborted Memory:Better Off Dead
- 1.46 アルバム(46)And The Kingdom Fell:Phantasms
- 1.47 アルバム(47)And The Kingdom Fell:The Seven Sounds
- 1.48 アルバム(48)And There Will Be Blood:Oppressor
- 1.49 アルバム(49)Angelmaker:Dissentient
- 1.50 アルバム(50)Anime Torment:Deathwish
- 1.51 アルバム(51)Animosity:Shut It Down
- 1.52 アルバム(52)Animosity:Empires
- 1.53 アルバム(53)Animosity:Animal
- 1.54 アルバム(54)Animus:Fall Of The Elite
- 1.55 アルバム(55)Annotations Of An Autopsy:Welcome To Sludge City
- 1.56 アルバム(56)Annotations Of An Autopsy:Before The Throne Of Infection
- 1.57 アルバム(57)Annotations Of An Autopsy:II The Reign Of Darkness
- 1.58 アルバム(58)Annotations Of An Autopsy:Dark Days
- 1.59 アルバム(59)Apex:Mmxiv
- 1.60 アルバム(60)Archspire:All Shall Align
- 1.61 アルバム(61)Archspire:The Lucid Collective
- 1.62 アルバム(62)Arsonists Get All The Girls:Portals
- 2 まとめ
目次
デスコアアルバムのレビュー
アルバム(1)1000 Plane Raid:Before The Fallout
バンド名
1000 Plane Raid
アルバム名
Before The Fallout
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2013
レビュー
ブルータルかつ非常にテクニカルな演奏が印象的な、6人組デスコアバンドによるデビュー作のEP。デビュー作にしては完成度はまずまずといったところ。シンフォニックなサウンド、エレクトロな装飾、メロディアスなギターによる神秘的なムードに包まれているサウンドが本作の特徴であるといえる。
ゴリゴリと刻まれるブルータルなギターの激しさ、ドラムの激しさと、耽美的な世界観から想像されるどこか温かみや悲しみを感じさせる美しさが上手く共存しており、「激」の部分と「美」をバランスよく配している点が本作の聴きどころでもある。
Born Of Osiris, The Contortionistといったテクニカルデスコアバンド、ブルータルなサウンドが身上のWhitechapelといったバンドに影響を受けているようだが、プロダクションや曲の構成ではまだまだ粗削りなのでその点は改善して欲しい。
アルバム(2)A Bloodbath In Boston:Man-Made Apocalypse
バンド名
A Bloodbath In Boston
アルバム名
Man-Made Apocalypse
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2010
レビュー
ブルデスっぽさを感じさせるサウンドが特徴のデスコアバンドABIBのデビュー作。そこにブレイクダウンパートを絡ませるサウンドが印象的である。ドラムがブラストするパートでは一部Beneath The Massacreっぽさを感じさせる。バンドメンバーが公表しているわけではないが、Beneath The Massacreには影響を受けていると思われる。
少々惜しいのが音質が籠っているので、迫力に物足りなさを感じてしまう点である。曲自体はとにかくブルータルに突っ走るサウンドなので、ブルデスが好きな人なら気に入るサウンドだと思う。もう少しクリアなサウンドで聴きたいと思うほどに、曲自体は魅力的である。なにより、ブルータルなサウンドながら、結構聴きやすい印象を受ける。演奏自体は非常にテクニカルな演奏をしているにもかかわらず、とっつきにくいわけではないので、デスコア好きな人ならきっと気に入ることだろう。
アルバム(3)A Bloodbath In Boston:Odium
バンド名
A Bloodbath In Boston
アルバム名
Odium
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2012
レビュー
前作よりもテクニカルの度合いをかなり強めてきたテクニカルデスコアバンドABIBのEP。テクニカルな作風は前作と同様に相変わらずであるが、メロディアスを強調する作風に仕上がっている。非常にテクニカルでありながらも難解なリフや曲の構成が目立つ。ただし、とっつきにくさは前作同様それほどでもなく、むしろ聴きやすさを感じさせる。前作で感じされたBeneath The Massacreっぽさは減退し、The Acacia Strainのようなとにかく重苦しいサウンドが印象的。ブラストパートが減った分、ドゥーミーなどんよりとしたムードが漂うパートが増えたのが気にはなるものの、ブルータル度数は高いままである。ちなみにABIBは「Delenda」に改名した模様。バンド名は変わったが、公開されている音源を確認すると音楽性はあまり変わってなかったので、安心して問題ない。
アルバム(4)A Catalyst For Destruction:No Prayers Answered
バンド名
A Catalyst For Destruction
アルバム名
No Prayers Answered
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2011
レビュー
かなりデスメタル色の強いブルータルなサウンドが印象の1stアルバム。サウンドは極めてブルータルなデスコアサウンド。ザクザク刻むギターの鋭さ、非常に低音が効いた咆哮がエグいボーカル、時にグラヴィティブラストもかます運動量が尋常じゃないドラムと、激しさやインパクトは十分であり、デビュー作としてはかなり完成度は高い。音質がもう少しクリアだとなお曲の印象も良くなっていたと思う。あくまでブルタリティが前面に押し出されている作品ではあるが、「Flying Spider Beetle-Flying Spider Beetle」のような、デスコアアルバムでは想像もできない非常にメロディアスなインストナンバーも作れることにACFDの作曲のポテンシャルの高さを伺うことができる。ブルータルでありながらもメロデス風の曲もある点がなかなか面白い。
アルバム(5)A Catalyst For Destruction:Anguish Wrapped In Apathy
バンド名
A Catalyst For Destruction
アルバム名
Anguish Wrapped In Apathy
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2012
レビュー
テクニカルデスコアバンドACFDの2ndアルバム。基本的な路線は変えておらず、前作を踏襲するスタイルを貫いているが、プロダクションの向上が各楽曲の随所で見受けられ、サウンドは前作「No Prayers Answered」よりもかなりカッチリしており、そして音がクリアになったため、ブルータルなサウンドに迫力が出るようになった。より難解なリフが使われており、時にBeneath The Massacreのような非常に激しいブルタリティに満ちたサウンドが格好良い。デスコア好きだけでなく、ブルデス好きな人にもおすすめな仕上がりとなっている。
ちなみに、バンドメンバーはMisanthropic Tyrant、Abdomen Canvas、Impact Eventといったバンドに在籍するなど関連があるので、そちらのバンドの活動も是非注目したい。
アルバム(6)A Different Breed Of Killer:I, Colossus
バンド名
A Different Breed Of Killer
アルバム名
I, Colossus
出身国
アメリカ
レーベル
Rise Records
リリース年
2008
レビュー
大手インディーレーベルRise Recordsからリリースされた1stフルレンス。非常にブルータルでありながらも、かなり重苦しいサウンド、そして若干のハードコアっぽさも感じさせるサウンドが印象的なアルバムである。楽曲に漂う重苦しいムードは非常に息苦しさを感じさせるものの、ブラストで突っ走るテンション高いパートやエグいほどに落とし込むブレイクダウンパートは聴いていて爽快である。そのブルタリティに満ちたサウンドは一切の妥協もないほどに圧倒的で、ブルータルなサウンドに飢えた人ならまさにツボなデスコアアルバムである。Post-Hardcore勢がひしめくRise Recordsレーベルにおいても、ADBOKの存在感は、レーベル所属の他のバンドや、Impending DoomやUpon A Burning Bodyといったデスコアバンドに勝るとも劣らない。
アルバム(7)A Legacy Unwritten:Six
バンド名
A Legacy Unwritten
アルバム名
Six
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2012
レビュー
デビュー作にしてすでにデスコアアルバムとして完成度がかなり高いデビューEP。デスコアサウンドとしてはすでに完成度が高い作品である。バンドのメンバーそれぞれが持つポテンシャルの高さがすでに作品の完成度に反映されており、演奏の安定感もかなりある。デビュー作にしてはプロダクションも良好で、音の格好良さが充実している。サウンド的にはデスメタルとも取れなくもないが、Job For A CowboyやWhitechapelといったデスメタル要素が強いデスコアバンドにも肉薄するような出来栄えとなっている。少々ミドルテンポで重苦しく展開するパートがあるところは聴き手によって好みを分けそうだが、アルバム全体を通してブルータルな世界が広がる。繰り返しになるが、デスコアだけでなく、デスメタル要素も強いのでデスメタルが好きな人にも十分アピールできる作品である。
アルバム(8)A Legacy Unwritten:Vanitati Mortem
バンド名
A Legacy Unwritten
アルバム名
Vanitati Mortem
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2015
レビュー
デビューEP「SIX」より3年の月日を経て、満を持して登場の1stフルレンス。噛みつかんとばかりに襲い掛かるようなボーカルが非常に強烈。ジャケットのどす黒さをサウンドにおいても体現したような印象で、どぎついデスコアサウンドが非常に格好良い。ズドドドと暴れるドラムの迫力も十分。非常にエグいデスコアサウンドが実に格好良い。プロダクションはさらに向上し、ブルータルなサウンドがよりクリアなサウンドで聴けるようになった。相変わらずエグいほどにブルータルなサウンドは相変わらずで、さらにスピード感も増した曲が増えた。その点からもこの作品におけるバンドの気合というものがひしひしと感じられる。ブレイクダウンパートも非常に格好良い。アルバムを聴くに、デビューEP「SIX」に比べて何倍もパワーアップされている印象で、曲の邪悪さが増している点がとにかく素晴らしい。
アルバム(9)A Night At The Chalet:A Night At The Chalet
バンド名
A Night At The Chalet
アルバム名
A Night At The Chalet
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2010
レビュー
セルフタイトルのデビュー作のEP。バンドは2014年に解散している。デスコアアルバムの中でも非常にアンダーグラウンド臭の強いサウンドで、デスメタル寄りのサウンドでもあるデスコアアルバム。曲自体はブルータルで非常に格好良い。ただし、音質はそれほど良くないのが気になる(曲によって若干籠ったように聞こえる)。デビュー作にしては非常に演奏レベルは高く、そして曲の格好良さもあり聴き応えのある作品だといえる。ボーカルは一貫してゲボゲボ言っているようにも聴こえるスタイルで、グラインド系に近い。ドラムは非常に運動量が多く、とにかく暴れまくっている印象(ヘビーなパートではゆったりとしているが)。曲の構成は結構複雑なものが多く、突っ走ったり、急にスロー&ミドルテンポになったりと結構忙しく演奏している。聴いていてかなり先の読めない複雑な曲展開が印象的なアルバムだといえる。
アルバム(10)A Night At The Chalet:Filth
バンド名
A Night At The Chalet
アルバム名
Filth
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2012
レビュー
待望の1stフルレンス。バンドは2014年に解散している。デビューEPに比べてプロダクションの向上が図られ、ずいぶんすっきりとした印象を受ける本作。あくまで前作と変わらない路線を踏襲したデスコアアルバムで、重苦しいサウンドに満ちている。プロダクションは向上したものの、やはりアンダーグラウンド臭の強さは相変わらずだ。気持ち高めのギターの存在が印象的でThe Black Dahlia Murderのようなblackenedデスコアっぽさも見受けられ、サウンドの幅が広がったように感じられる。切れのあるリフやドラミングなどは聴き応え十分。本作を聴く限り、ポテンシャルの高さからWhitechapelやSuicide Silenceといったバンドのレベルにも達することができたのではと、さらに素晴らしい作品を期待していただけに、解散の報は非常に残念でならない。
アルバム(11)A Night At The Chalet:Darkside Of Paradise
バンド名
A Night At The Chalet
アルバム名
Darkside Of Paradise
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2014
レビュー
2ndEPにして最終作。本作をリリース後に解散が発表された。前作「Filth」とほぼ変わらぬデスコアサウンドではあるものの、若干モダン化が進んだような印象を受け、メタルコア寄りに歩み寄った印象を受けることから、アンダーグラウンド臭もだいぶ薄まってきた印象を受ける。なにせピアノを使ったりシンセの美しいムードを漂わせた曲があるのでそう感じてしまうのも無理はないだろう。前作「Filth」において非常に強く感じたブルタリティは減退し、叙情的なサウンドが多く取り入れられている印象を受ける。なんとなく中途半端な印象を受けてしまうような、そんな作品に聴こえてしまう。もっと激しいサウンドを期待していた人は肩透かしを食らうかもしれないだろう。そういった意味では、本作はメタルコア要素を取り入れたデスコアアルバムといえるのかもしれない。
アルバム(12)A Night In Texas:Invigoration
バンド名
A Night In Texas
アルバム名
Invigoration
出身国
オーストラリア
レーベル
自主制作
リリース年
2013
レビュー
セルフタイトルのデビューEPを経て完成された2作目のEP。非常にテクニカルな演奏をしており、破天荒という言葉が似つかわしいほど狂いに狂いまくっているテクニカルな演奏が最高。ギターの演奏は想像をはるかに超えた技術の持ち主。いや、ギターだけでなく、メンバー全てが恐ろしいほどにテクニカルな演奏を聴かせる。Beneath The MassacreにNecrophagistの馬鹿テク集団の要素を少々足し、Brain Drillのようなめちゃくちゃなサウンドを掛け合わせて整合性を無理やり合わせたかのようなサウンド。まあ「いいとこ取り」といえなくもないけれども、よくもまあ上手く破綻することを恐れずにここまで纏め上げたなあと。先述したバンド相当豪快なバンドたちではあるけれども、A Night In Texasもまた豪快なバンドであることには間違いない。
アルバム(13)A Night In Texas:The God Delusion
バンド名
A Night In Texas
アルバム名
The God Delusion
出身国
オーストラリア
レーベル
Skull And Bones Records
リリース年
2015
レビュー
前作のEP「Invigoration」は良くも悪くもテクニカルな要素の強かった作品でぶっ飛んだ作品だった。そしてこの1stフルレンスである本作「The God Delusion」であるが、この作品もまたぶっ飛んだ作品である。Beneath The Massacreに影響を受けているだろうブルータルな要素は、A Night In Texasなりの解釈で昇華され、とんでもない「殺意」を身に着ける結果となった。そう、音に「殺意」が込められており、これぞまさしくデスコアとしての真骨頂といえるサウンドなのである。デスコアに何を求めるか?この問いの一つの答えは「サウンドが生み出す殺意」にあるといえる。なにせデスコアという「死」というキーワードが含まれているのだから。だからこそ、デスコアという音楽に、これほどしっくりはまる作品は崇高にも思えて仕方がないのである。
アルバム(14)A Plea For Purging:A Critique Of Mind And Thought
バンド名
A Plea For Purging
アルバム名
A Critique Of Mind And Thought
出身国
アメリカ
レーベル
Facedown Records
リリース年
2007
レビュー
クリスチャンバンドの1stフルレンス。演奏はかなりテクニカルで、案外難解な演奏を聴かせてくれる。本作以降、作品を重ねるごとにだんだんとデスコア色を強めていくが、本作ではそこまで重苦しい印象はない。比較的ポジティブな印象を受ける。メロディがあまりネガティブに聴こえないのだ。本作を聴いてから本作よりも後にリリースされた作品を聴いてみるとかなり音楽性が変わっていくことに驚きを覚えるかもしれない(ヘビーで重苦しい世界観)。ピロピロとしたギターが前面に押し出された曲が目立つため、デスコアというと違和感は感じるが、「Perseverance」のようなかなりヘビーなサウンドを聴く限りデスコアサウンドへと進化する要素が感じられる(とはいえIwrestledabearonceのような変態的なサウンドも聴かれるのがまたなんとも、といった感じ)。
アルバム(15)A Plea For Purging:Marriage Of Heaven & Hell
バンド名
A Plea For Purging
アルバム名
Marriage Of Heaven & Hell
出身国
アメリカ
レーベル
Facedown Records
リリース年
2010
レビュー
かなりヘビーな作風に進化した3rd。それにしてもボーカルのAndy Atkinsの巨漢っぷりにはには驚かされる。彼は一体体重は何キロあるのだろう?そんなことを気にしつつも、あの巨漢から繰り出される超絶ヘビーなデス声は圧巻の一言である。演奏も非常に重苦しいサウンドが印象的で、かつテクニカルな演奏である点にも非常に注目したい点である。かなりテクニカルな演奏をしており、難しい曲の構成に改めて驚かされる。中でも特に目を引くのはギターの歪ませ方で、とにかくヘビーで強烈。Djent要素も感じさせるサウンドで、とにかく音の一つ一つが重すぎる。歪ませることを相当意識したサウンドづくりである。この重苦しいサウンドはデスコアサウンドとして十分なほどである。テクニカルでDjentサウンドが好きな人にはお勧めの作品である。
アルバム(16)A Plea For Purging:The Life And Death Of A Plea For Purging
バンド名
A Plea For Purging
アルバム名
The Life And Death Of A Plea For Purging
出身国
アメリカ
レーベル
Facedown Records
リリース年
2011
レビュー
4作目にして最終作となったフルレンスアルバム。曲によってはFor Todayのようなメタルコアバンドで聴かれるメロディアスな曲もありつつ、デスコア要素とメタルコア要素をより深めていった印象を受ける作品。あくまでずっしりとのしかかるようなどこまでもヘビーなサウンドは前作「The Marriage Of Heaven And Hell」の延長上であるといっても差し支えはないだろう。ギターの歪ませ方は前作よりもさらに強く感じるのは決して気のせいではない。どこまでも重苦しく聴き手を苦しませるサウンドこそA Plea For Purgingの最大の武器なのだから。ただし、本作をもってA Plea For Purgingは解散となる(解散年は2012年)。これほどまでにヘビーなサウンドを聴かせてくれたバンドが解散してしまうのはあまりにも悲しい。
アルバム(17)A Thousand Times Repent:Virtue Has Few Friends
バンド名
A Thousand Times Repent
アルバム名
Virtue Has Few Friends
出身国
アメリカ
レーベル
Tribunal Records
リリース年
2007
レビュー
非常にブルータルなデスコアバンドが数多く所属する名門Tribunal Recordsからリリースされた1st。ちなみにボーカルのDarsen Avery は黒人であること、バンド自体がクリスチャンメタルバンドであることなど、一風変わったバンドでもある。ブルータルな作風でありながら、曲の中にはメロデス風な曲もあり、デスコアアルバムの中では比較的聴きやすいデスコアアルバムである。ブルータルの度合いは高いものの、叙情的なサウンドもアルバムに存在しており、「激」と「美」の調和がうまく取れたバランスの良いアルバムである。
ちなみに2011年に活動を休止しており、本作においてポテンシャルの高さを感じていただけに、解散は非常に惜しい。(解散理由は脱退したドラマーの変わりが見つけられなかったことにあるとのこと)
アルバム(18)Abaddon:The Destroyer
バンド名
Abaddon
アルバム名
The Destroyer
出身国
カナダ
レーベル
自主制作
リリース年
2013
レビュー
デビューEP。FacebookにてThe Acacia StrainやEmmureに影響を受けているとのコメントの通り、非常に重苦しいサウンドは一番にThe Acacia Strainのサウンドを彷彿とさせる。とにかくヘビーこそ正義!と言わんばかりに凄まじいヘビーなリフが繰り返されるのである。どうしようもないほどにヘビーでいて窒息するんじゃないかと思われるほどに重苦しいサウンドがアルバムの中に詰め込まれている。爽快感など存在せず、ただ聴き手の息の根を止めるかのような非常に危険なサウンドを演奏している。とにかく重さに重きを置いたようなサウンド作りを徹底しているその音楽スタンスはある意味気持ちよくも感じる。アップテンポのパートも曲にはあるものの、思わせぶりのようにすぐさまミドルテンポでまたじわじわと聴き手の首を絞めてくるようなサウンドがなんとも絶妙である。
アルバム(19)Abhorrence:Reflections
バンド名
Abhorrence
アルバム名
Reflections
出身国
スロバキア
レーベル
自主制作
リリース年
2011
レビュー
ハードコア色を感じさせる、ハードコア+デスコアバンドの3rdフルレンス。時に疾走するようなテンションの高さやメロディアスなサウンドはハードコアを想像させるが、ヘビーに落とし込むブルータルなサウンドはデスコアサウンドとすぐわかる。ハードコアっぽいパートは非常に汗臭さ・男臭さを感じるので、ライブで盛り上がりそうではある。まさにモッシュ必至の熱さがこのアルバムに込められている。マッチョなゴリゴリの男たちが汗だくになってこのアルバムの曲を聴きながら暴れている情景を想像すると非常に胸が熱くなる。そんな激しいサウンドだからこそ、是非ライブ会場でその熱さを堪能してみたいと…と思ったが、残念ながらバンドは2015年に解散してしまった模様。フルレンスアルバムは本作を合わせて過去3枚をリリースしているキャリアもあったので、非常に残念に思う。
アルバム(20)Above This:7L7
バンド名
Above This
アルバム名
7L7
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2011
レビュー
かなり異色のサウンドが特徴のデスコアバンドの1stフルレンス。このアルバムを聴いてまず思ったのは、音がとにかくエグい。何がエグいって、どうしようもなくヘビーなサウンドで、まるで棒で殴られたのような、肉に食い込むほどに音が重い。サンプリングなどにより音をいじっていると思うが、その音のいじり方は少々悪質である。いや、ここまでいじり倒してくれたほうが逆に聴き応えもあるというものだ。デスコアサウンドとしては、どんな手を使ってでもどうしようもないくらいにブルータルに聴こえさせてくればいいのだ。そう意味では音をいじり過ぎにも聴こえるが…。ただ曲自体は疾走パートがあったり、メロディアスなパートがあったりと、かなりまともである。実に格好良いデスコアアルバムだといえる。ただし、音のいじり方で好みが分かれるとは思うが、聴けば聴くほどその格好良さに気づかされるアルバムである。
アルバム(21)Above This:Titanium
バンド名
Above This
アルバム名
Titanium
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2012
レビュー
曲の一部に「ラップ」を使ったり、Post-Hardcore色を強めた感のあるデスコアサウンドが印象的なデスコアバンドの2nd。まず「ラップ」については、1曲目「Beat Down (Intro)」でかなり使われているので、「え!?こんなに作風を変えて大丈夫か!?」と心配したものの、2曲目以降はデスコアサウンドとなったので一安心。AttilaやShokranといった「ラップ」を多用するバンドもいるので今更何も驚くことはなく慣れてしまったが、初めて触れる人にとっては相当違和感を感じるかもしれない。ただし一部でしか使われていないので、それほど気にすることはないだろう。さて「ラップ」以外の部分だが、基本的には前作「7L7」を踏襲する形でアルバムは構成されている。ただし、音のいじり方(サンプリングの使用)は比較的抑えめに感じる。
アルバム(22)Above This:Hyrax
バンド名
Above This
アルバム名
Hyrax
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2015
レビュー
マシーナリーな印象を受ける1stEP。基本的には過去の作品を踏襲している作品。過去の作品と比べてさほど変わることはなく、相変わらずのPost-Hardcore色を盛り込んだアップテンポ主体のデスコアサウンドを楽しむことができる。デスコアなんだけれども、どうしてもデスコア要素から受けるネガティブな「負」の要素だけではなく、ポジティブな要素をAbove Thisのサウンドから感じとることができる。もちろん本作においてもだ。もちろんネガティブな気分にもさせられるが、どちらの要素も作品から感じられるのはデスコアアルバムとしては珍しい。「Pistol Packin Paula」ではラップを使い、なんとも忙しい曲に仕上がっている。ちなみに、「Demean & Diminish」ではギターのサウンドがMeshuggahを彷彿とさせる(しかもラップあり)。
アルバム(23)Above This:Terrene
バンド名
Above This
アルバム名
Terrene
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2015
レビュー
過去の作品よりもかなり洗練さが増した4th。新しい要素はさすがにそれほど多くはないものの、安定感は過去の作品と比べぐっと増した気がする。安定感があるからこそ、曲の格好良さを感じさせる曲も増えた。そして若干メタルコアっぽさを感じさせる曲も増えた気がする。例えば「I Forbid It」はブルータル要素は減退しているものの、メタルコアっぽさを感じさせる。メタルコアナンバーといっても差し支えはないだろう。だがこの曲が実に格好良い。本作を手にしたらまずはこの曲を聴いて欲しい。キャッチーでいてアップテンポのナンバーなので、デスコアさが少ないと思うかもしれないが、その点は大目に見てほしい。ちなみに、安定さが増したことがかえって、少々落ち着いてしまったかのようにも聴こえてしまう。ネタは尽きた感が少々感じるのがもどかしい気もする。
アルバム(24)Above This:Alloquy
バンド名
Above This
アルバム名
Alloquy
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2015
レビュー
もうPost-Hardcore+デスコアといっても問題ないだろうデスコアバンドの5th。本作においてバンドは4人構成で、ボーカルのShawn O’Brienが主幹となってバンドを運営しており、曲作りはShawn O’Brien以外のメンバーが行っている。相変わらずのデスコアサウンドで構成された曲が中心だが、曲によってはDjentサウンドを取り入れていたテクニカルなパートがあったり、ピアノを使ったパートや「ラップ」を使ったパートはあるし…とかなりごった煮な作品。ただし、あくまで作風は過去の作品と比べても大きく変わることはないまま本作に至っている。過去の作品よりも若干インパクトの強さを感じさせる激しいサウンドが実に格好良く、アルバムの完成度も高い。気になるのはやはり、前作「Terrene」と同様、さすがにネタ切れ感が否めない点だ。
アルバム(25)Absolution:Worlds Enemy
バンド名
Absolution
アルバム名
Worlds Enemy
出身国
オーストラリア
レーベル
自主制作
リリース年
2012
レビュー
1stEPを経てリリースされた1stフルレンス。非常にブルータルでアグレッシブなデスコアサウンドが格好良い。ブレイクダウンパートも程よくかましてくるので、メタルコアが好きな人にもアピールできる作品である。結構疾走パートが多く、けたたましくも暴れるドラムは聴いていてかなり興奮させられる。バンドのおすすめとしてThy Art Is MurderやMolotov Solutionといったバンドを上げているが、本作を聴く限りそういったデスコアバンドにも影響を受けていると思われる。確かに本作を聴いていて今挙げたバンドのレベルまで達するのも時間の問題かもしれない。それほどまでに本作の完成度は高い。プロダクションも良く、ブルータルなデスコアサウンドの格好良さがストレートに伝わってくるので、聴いていて最高に興奮させられる。次の作品にも期待が持てる作品だ。
アルバム(26)Absolution:The Counterfeit Recital
バンド名
Absolution
アルバム名
The Counterfeit Recital
出身国
オーストラリア
レーベル
自主制作
リリース年
2015
レビュー
前作「Worlds Enemy」のリリースから3年の月日を経てリリースされた2nd。本作はデスメタル要素は抑えつつ、コアなサウンドを中心に仕上げてきたという印象。音の印象がデスメタル寄りではなく、メタルコア寄りの印象を受ける。非常に纏りのある印象を受ける。Thy Art Is MurderやMolotov Solutionと言ったデスメタル色が濃いバンドより、Suicide Silenceといったハイブリッド感を持ったようなデスコアサウンドの印象を受ける(違いが分かりにくいが)。よりモダンでスタイリッシュな印象といえばわかるだろうか。とにかくブルータルなサウンドですべてのものをなぎ倒す「オラオラ」系のサウンドはなりを潜め、ヘビーなサウンドで押し切るような印象。ブラストパートはかなり減ったし、ブレイクダウンパートも程よく使いこなしている印象を受ける。
アルバム(27)Acrania:The Beginning Of The End
バンド名
Acrania
アルバム名
The Beginning Of The End
出身国
イギリス
レーベル
Unique Leader Records
リリース年
2013
レビュー
名門Unique Leader Records所属のデスコアバンドの1stEP。グラインド仕込みの激烈なブラストパートがとにかくぶっ飛んでおり、とにかく曲のインパクトはかなり強烈。とにかく速い曲が目白押しで、キレッキレな曲が並ぶ。デスコアアルバムの中でもブルータル度数は高めで、殺傷力が非常に高い。とにかく暴れまくるので手が付けられないほどだ。そして音質が良いのでブルータルなサウンドがストレートに伝わってくるもんだから非常にたちが悪い。しかしなぜバンドとしては歴史がないのに、これほどまでに凄まじいアルバムが作れるのだろう?と思っていたら、実はメンバーがHideous Miscreation, Thrown To Belial、Sleepless Pariahなど、デスメタルやデスコアバンドでも関わりがあるため、本作の完成度も納得がいく。
アルバム(28)Acrania:Totalitarian Dystopia
バンド名
Acrania
アルバム名
Totalitarian Dystopia
出身国
イギリス
レーベル
Unique Leader Records
リリース年
2014
レビュー
激烈集団Acraniaの激烈極まりないサウンドが最高の1stフルレンス。前作「The Beginning Of The End」に比べ、音に重厚感が出ているおかげか、サウンドにかなりの風格が出てきた印象。とはいえ、相変わらず凄まじいほどのグライディングをこれでもかとぶちかます激烈ブルータルデスコアサウンドに変化はなく、今作も素晴らしい出来栄えである。前作「The Beginning Of The End」よりもどこか整合感が出てきたようにも感じられる。そのため、常に気持ちよい緊張感が張り詰めたなんとも格好良い作品に仕上がっている。デスコアのアルバムの中でもかなり殺傷力の高い作品である。これほどまでに素晴らしい作品をリリースしておきながら、2015年には解散してしまった模様。非常にもったいないと思うが致し方ない。
アルバム(29)Across Silent Hearts:On Your Side
バンド名
Across Silent Hearts
アルバム名
On Your Side
出身国
ベラルーシ
レーベル
自主制作
リリース年
2013
レビュー
Post-Hardcore色を感じさせるデスコアバンドの1stフルレンス。
デスコアにおいても色々な要素を盛り込んだ作品は存在するが、このアルバムもかなりメロディアスな要素を強く取り入れたメタルコア寄りのデスコアアルバムである。多少のブルタリティは存在するも、ピアノの装飾や、叙情的なメロディ、シンセの耽美的世界観など、あアンダーグラウンド臭は強く感じない。ただしボーカルの咆哮や重苦しいヘビーなサウンドも存在するので、「美」と「醜」の対比がうまく調和されており、その点が本作の聴きどころでもある。ただし、ブルータルな作品を好む人は物足りないかもしれない。blessthefallやAbandon All Shipsといったバンドからメロディを少し減らし、ボーカルの咆哮のブルータル度、楽曲のブルータル度を強めた作品というとしっくりくる。
アルバム(30)Adharma:Adharma
バンド名
Adharma
アルバム名
Adharma
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2013
レビュー
メタルコア要素にブルータル度数を強めたプログレッシブデスコアバンドの1stEP。プログレッシブでいて近未来的な印象を受ける、ブルータル度数はそれほど高い印象はないので、デスコアアルバムの中でも本作は非常に聴きやすい作品である。ブルータルなパートもあればメロディアスなパートもあり、若干モダンでタイトな印象も受けるのでとっつきやすさもかなりある。テクニカルな演奏をしているがそれほどとっつきにくさがないのでアルバムの世界観にすんなりと入りこむことができる。ただし、それほど派手な印象もなく、そして粗削りな部分もある。とりわけこれ!という部分がないために印象に残りにくい部分もある。Veil Of Mayaのようなプログレッシブ度数が高いバンドのように、さらにプログレッシブ度数を強めていくと大きく化ける可能性は十分あるだろう。
アルバム(31)Adharma:Holonomic
バンド名
Adharma
アルバム名
Holonomic
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2014
レビュー
プログレッシブ度数をかなり強めてきたデスコアバンドの2ndEP。はっきり言って本作にてAdharmaの化けっぷりが著しい。前作では纏まりすぎていて優等生的な「没個性」の印象が強かったが、本作はまるでAfter The Burialのようなプログレッシブなバンドにも肉薄するような印象を受け、良い方向に進化している。前作では見られなかったDjentサウンドも積極に取り入れて、さらにシンセが生み出すスペーシーな世界観も秀逸。さらに言うと、カオティックな要素も加わっている。曲の構成も難解になり、曲自体の深みも増したため、聴き込む楽しさが増えたのが何より嬉しい。Adharmaのポテンシャルの高さが本作によって炸裂している。ここまで化けるとは想像していなかっただけに、より一層プログレッシブな世界観を強めてほしいと願うばかりだ。
アルバム(32)Adiaphora:Annexation
バンド名
Adiaphora
アルバム名
Annexation
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2013
レビュー
粗削りながらもテクニカルなサウンドが印象的なstEP。デスメタル寄りのデスコアサウンドが特徴のアルバムで、非常に重苦しいムードに包まれた世界観が広がる。重苦しいデスコアサウンドではあるが、案外プログレッシブ度数は高く、アンダーグラウンド臭は高いものの、かなりテクニカルな演奏をしている。無機質なリフの繰り返しがなんとも不気味に聴こえる。Adiaphora名義の作品はこの一枚だけのようである。本作をリリース後は、バンド名を「Adiaphora」から「Impostor」に改名し、「Impostor」名義で音源もアップされている。Veil Of Mayaのような非常にプログレッシブなナンバーに仕上がっている(ただしボーカル無しのトラック)。「Impostor」のfacebookを見ると、どうやらRichard Gray一人によるプロジェクトバンドのようである。
アルバム(33)Aegaeon:Exponential Transcendence
バンド名
Aegaeon
アルバム名
Exponential Transcendence
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2009
レビュー
テクニカルで攻撃的なサウンドが特徴のデスコアバンドの1stEP。非常に重苦しいムードの中、非常にテクニカルな演奏を聴かせ、かなり攻撃的なサウンドが非常に格好良い。若干メロデス風のサウンドが聴かれるが、ベースとなっているのはあくまで超攻撃的な尖ったサウンド。ドラムの運動量も多く、それでいてプログレッシブな要素も含んだかなり技巧派集団による作品である。デスメタル寄りのサウンドが主体になっているので、デスメタルの層にもアピールできる作品でもある。デビュー作にしては完成度はかなり高く、プロダクションも良好。各パートのメンバーのスキルの高さが素晴らしい。ちなみに、メンバーはRotted Rebirth、A Promise Worth Dying For、Rose Funeralといったデスメタルやデスコアバンドに在籍した経歴を持つ。本作の完成度が高いのも納得だ。
アルバム(34)Aegaeon:Dissension
バンド名
Aegaeon
アルバム名
Dissension
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2010
レビュー
完成度の高さが定評の1stフルレンス。あくまで前作の延長上であり、基本的な音楽性は変わることなく、相変わらずデスメタリック度数の高いアルバムではある。ただし、前作と比較して若干整合性の向上が見受けられるため、非常に纏まりが出てきたようにも感じる。多少エレクトロ要素を取り込んでおり、モダンな印象も受ける。粗削りだった前作よりもタイトな印象が強まり、各曲にまとまりを感じさせ、かなり聴きやすくなった印象。ただし、派手な印象は前作と比べると落ち着きを見せており、どうも突き抜けた感は少ない。とはいえ、非常にアグレッシブでいて、プログレッシブな世界観の深さ、そしてメロディのセンスなど、かなりレベルアップしている印象があるので、安定感は格段に向上している。ブルタリティの減退は否めないが、その分メロディが増えた分、Aegaeonのことを知るなら本作がおススメである。
アルバム(35)Aegaeon:Being
バンド名
Aegaeon
アルバム名
Being
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2012
レビュー
成長の度合いを強めた1stフルレンスから1年。比較的早いペースでリリースされた2ndEP。プログレッシブ度数はより高まり、ブルタリティの減退はさらに進んでいる。あくまでデスメタルの要素を感じさせながらも、さらに整合性を高めたまとまりのある作風は、前作と同様かそれ以上である。ミドルテンポ主体の曲が多く、1stEP「Exponential Transcendence」ほど突き抜けている印象を受ける曲が少なくなったのは物足りなさを感じてしまう。メロデス風味の曲もいくつかあるし、作品を重ねるたびに暴虐性が失われ、よりメロディアスでプログレッシブな世界観を大事に扱うような作風は、過去の作品が好きな人にっとて賛否両論あるだろう。激しさよりも、Aegaeonが作り出すプログレッシブな世界観が好きという人にはお勧めしたい作品だ。
アルバム(36)Aeons Of Corruption:Eternal Purgatory
バンド名
Aeons Of Corruption
アルバム名
Eternal Purgatory
出身国
ドイツ
レーベル
自主制作
リリース年
2014
レビュー
ドイツのデスコアバンドの1stEP。激しくブラストする、とにかく手数の多いドラムが強烈で非常に圧倒されてしまう。このドラムの凄まじくも非常に激しいパートと、重苦しいミドルテンポの曲が交互に現れるかのような、非常に危険度の高いアルバムである。ただそのドラムの演奏が実に格好良く、その勢いはかなりインパクトが強く、聴いていて圧巻の一言である。ただし、ブラストパートから急にビートダウンし、さらにスラミングパートへと落ちていくパートがあるのでその点は聴き手の好みを分けるかもしれない。激しい中にも、多少のメロディアスなリフが使われているので、あくまでブルータル一辺倒の作風かと思いきや、アルバムの中に案外聴きやすさも存在しており、ただ激しくて重苦しい作品だと思い込むのは早く、実は結構聴きどころもある作品である。
アルバム(37)Aera Cura:Dead Ends
バンド名
Aera Cura
アルバム名
Dead Ends
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2014
レビュー
Downtempo系デスコアバンドの1stEP。非常に重苦しいデスコアサウンドで、重苦しいパートはドゥーミーな印象を受ける。アルバム全体がかなりネガティブなムードに包まれており、聴き続けていると鬱な気分になるほどに危険である。特にドラムがブラストするバートは一部の曲で聴かれるだけで、他はひたすら重苦しいDowntempo系の、聴き手をじわりじわりと嬲り苦しめるような危険なサウンドを展開している。Downtempo系デスコアは、ブルータルな要素よりも、音の一つ一つが非常に重苦しく、そして強烈に息苦しい。デスコアというサウンドの「死」というキーワードに当てはまるサウンドで、もがき苦しむようなサウンドの繰り返しは極めて中毒性が高い。本作をイメージしてもらうならThe Acacia Strainのサウンドを少々粗削りしたサウンドと言えばわかりやすいだろう。
アルバム(38)After The Burial:Forging A Future Self
バンド名
After The Burial
アルバム名
Forging A Future Self
出身国
アメリカ
レーベル
Corrosive Recordings
リリース年
2006
レビュー
1stフルレンスにして独特の世界観を築き上げていたATBの問題作。今はSumerian Recordsの看板を背負って立つほどまでにビックになったAfter The Burialではあるが、本作を聴く限り、非常に粗削りな印象で、プロダクションもチープ。相当クセがある作品であるため、なかなかこの作品の良さは伝わりにくい。だが、聴き込んでみると難解で非常に面白い楽曲が収められており、素晴らしいアイデアが詰まった作品であることがわかる。楽曲のオリジナリティは光るものがあり、すでにポテンシャルの高さが垣間見れる作品でもある。変拍子を多用して普通では考え付かないような演奏を平気でするし、独特の世界観を持ち合わせた「変な」バンドという印象が強い。After The Burialが一躍認知されたヒット作「Rareform」に、本作が持つ独特の世界観は引き継がれていく。
アルバム(39)After The Burial:Rareform
バンド名
After The Burial
アルバム名
Rareform
出身国
アメリカ
レーベル
Sumerian Records
リリース年
2008
レビュー
プログレッシブデスコアアルバムの傑作盤であるATBの2ndフルレンス。前作「Forging A Future Self」から2年という月日が経ち、ATBはとんでもない作品を完成させた。圧倒的スピード、メロディ、攻撃的サウンド、Djentなど、どれもがとんでもないレベルに達し、ここまで成長するとは誰が想像しただろうか。ちなみに、本作に収録されている「Berzerker」がゲーム「Saints Row: The Third」に採用されている。それほどまでに素晴らしい楽曲が収められた本作により、Sumerian Recordsの看板バンドとしての地位を確立したのは言うまでもない。ちなみに、翌年の2009年には本作のリレコーディング盤もリリースされている(曲によってボーカルの歌い方や演奏が若干異なるので、こちらもチェックしてみると良い)。
アルバム(40)After The Burial:In Dreams
バンド名
After The Burial
アルバム名
In Dreams
出身国
アメリカ
レーベル
Sumerian Records
リリース年
2010
レビュー
傑作盤「Rareform」からさらにプログレッシブ度数を上げたATBの3rdフルレンス。さて前作「Rareform」と比べて本作の印象はガラッと変わった。After The Burial独特のプログレッシブな世界観がより強まったという印象だ。要は何が変わったかというと、一番の違いは先述した通り、プログレッシブ度数が高くなり、それと引き換えにメロディアスな部分は落ち着き、ジャケットのイメージのようにどこかダークな印象を受ける。よりDjentサウンドを強調し、機械的な冷たさを感じさせる無機質なサウンドが主体となっている。しかし、中毒性の高いDjentサウンドはとにかく聴きだしたらやめられないほどの威力を持つ。本作を聴いてATBが落ち着いたと思うなかれ。この中毒性の高いDjentサウンドこそ、贅肉や無駄な部分が削ぎ落された、新たなステップに踏み出した新生ATBの姿なのだ。
アルバム(41)After The Burial:Wolves Within
バンド名
After The Burial
アルバム名
Wolves Within
出身国
アメリカ
レーベル
Sumerian Records
リリース年
2013
レビュー
傑作「In Dreams」から3年の月日を経て完成したATBの4thフルレンス。「In Dreams」の、よりプログレッシブ度数の高いATB独自の世界観はとても深く、そして味わいのある作品だった。そして本作であるが、少々進化の度合いは落ち着きを見せている。前作と同様派手さはそれほど感じることはなく、そして落ち着きのある雰囲気がアルバム全体を覆っているのは変わってはいない。あくまで前作の延長上にある作品が、少々落ち着いてしまったかなと思える部分もあり、「Rareform」で見られた多くのインパクトある曲が本作ではそれほど収められていないことに少々残念に思う。悪くはないんだけれど、ガツンと来る曲がないのはどこか寂しい。とはいっても楽曲のレベルは相変わらず高いし、Djentを多用した曲の格好良さはATBならではといったところである。
アルバム(42)Allies To The Adversary:Deathbed
バンド名
Allies To The Adversary
アルバム名
Deathbed
出身国
カナダ
レーベル
自主制作
リリース年
2015
レビュー
デスコアバンドの1stフルレンス。アルバム全体に漂うのは重苦しいムードであり、とにかく重苦しいサウンドで息が詰まりそうになる。音の一つ一つが聴いていて息苦しくなるほど激烈だ。時にブラストするドラムの勢いには圧倒されるが、Downtempo系デスコアのヘビーなパートもあり、聴き続けるには相当の覚悟がいる。メロディアスなパートもあり、ブルータルな激しさと、そのメロディの美しさの対比が面白い。ただし「Anesthesia」のように軽快なテンポとともに疾走する曲があるのが面白い。ちなみに本作では、プログレッシブデスコアバンドのStructuresでボーカルとギターを担当するBrendon Padjasekと(「Anesthesia」を担当)、デスコアバンドのWrithenのボーカルを担当しているMatthew Krawchuk(「Mara」を担当)が参加している。
アルバム(43)Alone In The Morgue:Oblivion
バンド名
Alone In The Morgue
アルバム名
Oblivion
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2012
レビュー
2ndフルレンス。現在のAITMの前身はSever Thy Saviorなるデスメタルバンドから派生し今日に至る。非常にブルータルなデスコアを演奏しており、WhitechapelやJob For A Cowboyを彷彿とさせるエクストリームなサウンドが特徴だ。ブラストするドラムの迫力が凄まじく、音が凶器となって襲い掛かってくるような危険さがある。非常にブルタリティの高いでサウンドである。まるで血に飢えたかのような、獲物を探しては食い散らかすような野蛮なサウンドで、デスメタルのファン層にも十分アピールできる作品である。AITMが影響を受けたCarnifexやKing Conquerといった一線級のバンドたちにも勝るとも劣らず、最高に激烈なデスコアアルバムである。ただし音質が少々籠っているので、迫力に欠けるのが少々残念である。
アルバム(44)Alone In The Morgue:Alone In The Morgue
バンド名
Alone In The Morgue
アルバム名
Alone In The Morgue
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2015
レビュー
ブルタールデスコアバンドAITMの3rdフルレンス。前作「Oblivion」の延長上の作品であり、本作もまた同様にエグいほどにブルータルなサウンドを演奏している。ドラムの運動量も尋常ではなく、とにかく暴れるドラムの格好良さは前作と同様相変わらずだ。ただ、前作よりも少々整合感があり、ブルータルな激烈サウンドながら、纏まりを感じさせる。そのため、どこか突き抜けたようなサウンドではなく、ある程度用意された枠の中でブルータルな演奏をしているような気がしてならない。そういう意味でいうと、デスメタル要素が薄まり、コアな部分が強調されるようになったと言える。さらに気になったのは、シンフォニックなシンセが使われている点。どこか耽美的なムードが漂っている点は少々違和感がある。これ以上の音楽性の変化はないだろうが、シンフォニックなサウンドを採用していたのは全くの想定外。
アルバム(45)An Aborted Memory:Better Off Dead
バンド名
An Aborted Memory
アルバム名
Better Off Dead
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2014
レビュー
非常にブルータル度数の高い1stEP。とにかくブルータル一直線!グラインドコアっぽさも感じさせるデスコアアルバムである。ただし、グラインドコアと聞くとどうもとっつきにくい音楽かなと思いきやそれほどは感じず、ただただ激しいサウンドの勢いに身を任せてその音の洪水を楽しめばよい。非常にブルータルな作品であるが、バンドがSuffocation、Deadwater Drowning、Psyopus、The Acacia StrainにDespised Iconといったバンドまで幅広く影響を受けており、そういったバンドの要素がこの作品において垣間見ることができる。少々残念なのは音質はあまり良いとは言えないので、その点をもう少し改善して欲しい。非常にアンダーグラウンドの世界が広がる、デスコアアルバムの中でも非常に危険度の高いアルバムである。
アルバム(46)And The Kingdom Fell:Phantasms
バンド名
And The Kingdom Fell
アルバム名
Phantasms
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2012
レビュー
テクニカルデスコアバンドATKFの1stEP。ブルータルな要素が強く、非常にアンダーグラウンド臭が相当強い。何より粗削りの部分が相当ある。実は非常に難解なテクニカルな曲が多いのでかなりクセが強い曲が多く、その点はかなり聴き手の好みをかなり分けそうな内容のアルバムである。本作で気になったのは、どうもドラムの音の「ドタバタ」感が気になって仕方がない。音質の問題だと思うが、どうもチープに聴こえてしまう。そのため、迫力が削がれてしまっている点があり少々残念である。その点は改善して欲しい点である。そういったマイナス点はあるものの、曲は案外まともなものが多い(音質によって残念に聴こえてしまうものもあるのだが…)。ボーカルの持つ迫力も今一つ伝わってこないのがもどかしい。曲自体は結構ブルータルで格好良い曲があるので、色々もったいない気がしてならない。
アルバム(47)And The Kingdom Fell:The Seven Sounds
バンド名
And The Kingdom Fell
アルバム名
The Seven Sounds
出身国
アメリカ
レーベル
自主制作
リリース年
2012
レビュー
テクニカルデスコアバンドATKFの1stフルレンス。1stEPの「Phantasms」に比べて随分音質が改善されている。そのためか曲に迫力が出てストレートに曲の格好良さが伝わってくるようになった。肝心の曲の内容だが、非常にテクニカルなデスコアを演奏している。このアルバムで触れておくべき点は、ギターがピロピロと泣きながらブルータルな演奏に追随しながら暴れているところだ。ブルータルなのにメロディアスな印象を受けるのはそのギターの活躍のおかげである。あくまでブルータルな作風ながらも、テクニカルな要素は1stEP「Phantasms」と同様で、さらにテクニカルな要素が強まった印象がある。メロディアスなギターは非常にテクニカルで相当技術レベルは高いだろうし、曲を支える各パートの働きも素晴らしい。確実にレベルアップが図られた作品だといえる。
アルバム(48)And There Will Be Blood:Oppressor
バンド名
And There Will Be Blood
アルバム名
Oppressor
出身国
ドイツ
レーベル
自主制作
リリース年
2013
レビュー
ジャーマンデスコアバンドの1stEP。ブルータルに攻め立てる攻撃的なサウンドが特徴のアルバム。本作の印象としては同国出身のNeaeraのような比較的重苦しいメタルコアバンドを彷彿させるし、Thy Art is Murderのようなヘビーなデスコアの要素も感じさせるサウンドで、これがなかなか迫力のあるサウンドで、メタルコアやデスコアリスナーどちらも楽しむことができる。どこかモダンな印象にも聴こえるので、比較的わかりやすいコアなサウンドが印象的。メロディアスなパートもあり、メタルコア要素を盛り込んだサウンドであるといえる。タイトでまとまりのあるサウンドなので、非常にとっつきやすい印象を受ける。そういった意味では激しさは抑えめで、コアなサウンドを前面に押し出したような印象を受ける。時に使われるブレイクダウンパートもかなりヘビーで格好良い。
アルバム(49)Angelmaker:Dissentient
バンド名
Angelmaker
アルバム名
Dissentient
出身国
カナダ
レーベル
自主制作
リリース年
2015
レビュー
デスコアバンドの1stフルレンス。Angelmakerは過去に、デスコアバンドIsolations、同じくデスコアバンドのLAMENTとの3バンド共同スプリットEPもリリースしている(2013年リリース)。ジャケットが相当エグいので、気になったら是非チェックしてみると良いだろう(閲覧注意レベルだが)。さて本作は、デスメタル要素を強く感じさせつつ、実はメロディアスな要素も盛り込んでいる「激」と「美」を上手く共存させた内容となっている。あくまでベースは重苦しいデスコアサウンドではあるが、時に魅せる叙情的なパートが使われているのがポイント。ギターソロもなかなかいい感じに泣きまくっていたりするので、本作はメロデス+デスコアアルバムといった表現がしっくりくる。そういった意味ではかなり聴きやすいデスコアアルバムと言える。
アルバム(50)Anime Torment:Deathwish
バンド名
Anime Torment
アルバム名
Deathwish
出身国
チェコ
レーベル
Cecek Records – CR 122
リリース年
2012
レビュー
チェコ産デスコアバンドの1stフルレンス。デスメタル要素やグラインド要素を取り込んだかなり変わったデスコアアルバムである。グラインド色が強いのはおそらくWar From A Harlots Mouthからの影響であり、爆走するパートはThe Black Dahlia MurderやBurning Skiesに影響を受けているためだと想定される。曲の勢いは相当で、テンションも高く、受けるインパクトはかなりのものだ。爆走するパートだけでなく、非常にテクニカルで難解な演奏を聴かせてくれる曲も結構あるので、その点は聴いていてなかなか面白い。ただし、音質はあまり良いとは言えず、曲自体も粗削りな印象を受ける。全てとは言わないが、どうしてもチープな印象を受けるので、この音質で最後まで聴きとおすのは厳しいかもしれない。
アルバム(51)Animosity:Shut It Down
バンド名
Animosity
アルバム名
Shut It Down
出身国
アメリカ
レーベル
Tribunal Records
リリース年
2003
レビュー
ハードコア色が抜けきっていない1stフルレンス。本作ではハードコア畑で活躍していたバンドがデスコアに目覚めて何とかデビューしてみました!と思えるようなサウンドなのが特徴。ただし、ハードコアっぽさがかなり感じられるものの、随所でデスコア要素もそれなりにあり、ハードコアmeetsデスコアといったサウンドが印象的。ドラムの軽さは賛否両論あるかもしれないが、初期のAs Blood Runs Blackのサウンドからメロディアスな要素を抜き取り、さらに少しサウンドを軽めにしたようなサウンドを想像すると納得できてしまうから不思議。アルバムをリリースするたびにデスコア要素を強めていくので、その過程を追うとAnimosityがダークサイドに堕ちていく様子が見れて面白い。ただデスコアバンドに染まっていったAnimosityがこういう軽い音で曲を演奏していたことは貴重に思える。
アルバム(52)Animosity:Empires
バンド名
Animosity
アルバム名
Empires
出身国
アメリカ
レーベル
Black Market Activities, Metal Blade Records
リリース年
2005
レビュー
前作「Shut It Down」から相当ハードコア要素を取り除いた印象の2ndフルレンス。ドラムの軽さはかなり改善され、メタリックなサウンドをしっかりとアルバムに反映させた作品となっている。ただし前作の雰囲気はまだ残っているため、改善されたとはいえ、まだ軽い印象を受ける。ずっしりとしたブルータルなデスコアサウンドにはまだ変化していない分、その軽さがまだ気にはなる。ただかなりデスコア要素を強めているので、非常に格好良く仕上がっているデスコアアルバムである。ドラムの運動量がかなりあり、ブルータル度数はかなり増した印象を受ける。けたたましくもアグレッシブに暴れるドラムの迫力は前作よりも格段にレベルアップしている。まだまだ粗削りな部分は残っているものの、デスコアバンドとしてのポテンシャルの高さを確認できたことが、本作における一番の収穫である。
アルバム(53)Animosity:Animal
バンド名
Animosity
アルバム名
Animal
出身国
アメリカ
レーベル
Metal Blade Records
リリース年
2007
レビュー
デスコア化を進めた前作「Empires」の続編の3rdフルレンスにして最終作。3作目にして随分とデスコアバンドとして様になってきた印象を受ける。これは大きな成長とみるべきだろう。アグレッシブでかなりブルータルなサウンドが大きな特徴ではあるが、さらにもう一つの変化もみられるようになった。それは、カオティックな要素を多く取り入れている点である。ただし、残念ながら本作をもってAnimosityは解散してしまう。解散年は2009年。ポテンシャルは高く、もっとアルバムをリリスして活躍してほしかったバンドだけに、非常にもったいなく思うが致し方ない。現在はドラマーのNavene Koperweisは、超絶テクニカルバンドFleshwroughtのメンバーであり、ベースのEvan BrewerはテクニカルデスコアバンドThe Facelessのメンバーだった経歴を持つ。
アルバム(54)Animus:Fall Of The Elite
バンド名
Animus
アルバム名
Fall Of The Elite
出身国
スコットランド
レーベル
自主制作
リリース年
2013
レビュー
どこかモダンでヘビネスな印象も受けるデスコアサウンドが特徴の1stEP。時に流麗なギターソロも飛び出し、ブルータルな要素と対比して美しいサウンドが印象的である。ギターの音がかなりザクザク聴こえるのでデスラッシュ要素も感じる。そしてかなりテクニカルな曲も多い。そういう曲が本作に収められているのは、Animusが影響を受けたバンドにある。それはAfter The BurialやBorn Of Osirisといったプログレッシブデスコアバンドであったり、 Lamb Of Godのようなメタルバンドだったり、さらにMeshuggahにも影響を受けているとのこと。確かに今挙げたバンドたちのサウンドを彷彿させるサウンドが曲のあちこちで確認することができる。ポテンシャルが高いバンドだけに、4曲だけというのは非常に物足りなく感じる。
アルバム(55)Annotations Of An Autopsy:Welcome To Sludge City
バンド名
Annotations Of An Autopsy
アルバム名
Welcome To Sludge City
出身国
イギリス
レーベル
This City Is Burning Records
リリース年
2007
レビュー
AOAAの1stEP。グラインド色の強いサウンドで、ジャケットのグロさ、「下水道ボーカル」の下劣さからみても相当アンダーグラウンド臭のするアルバムである。デスメタル+グラインドコア+デスコアといったサウンドと表現するとしっくりくる。まだまだ粗削りの多い作品であり、マニア受けのするような一部の人だけが好むような作品である。ただし、演奏自体はかなりまともで、演奏テクニックもかなりレベルは高い。作品から漂うアンダーグラウンド的な空気により相当ネガティブな印象を受けるので、聴き込むのにはかなりの体力が必要。曲の構成はデスメタリックなサウンドが主体ではあるが、ビートダウンやスラムパートがあったりと、緩急をつけた展開が忙しくも目まぐるしく変化する。特にスラムパートのド級のヘビーさはかなり強烈である。そこに被さるゲボゲボと吐くようなボーカルがまたなんともエグい。
アルバム(56)Annotations Of An Autopsy:Before The Throne Of Infection
バンド名
Annotations Of An Autopsy
アルバム名
Before The Throne Of Infection
出身国
イギリス
レーベル
Siege Of Amida Records
リリース年
2008
レビュー
AOAAの1stフルレンス。前作「Welcome To Sludge City」と比べてプロダクションが相当改善され、音がかなりクリアに聴こえるようになった。ただし、まだアンダーグラウンド臭も強く、グラインド色も残されてはいるものの、ずいぶんデスメタリックな要素が強くなったサウンドに変化していること、そしてかなり聴きやすさも増しているため、デスメタルのリスナー層に十分アピールできる内容となっている。ヘビーな楽曲は前作EPと変わらずではあるが、世界観が相当邪悪などす黒い印象を受ける。音の厚みも増したので、曲の迫力が前作EPよりも格段にアップしている印象である。ボーカルは前作と同じくゲボゲボ吐き捨てるようなスタイルではあるが、それよりもグロウル型の低音を聴かせたスタイルが割合として多くなっている。その点からもよりデスメタル寄りの作品に変わったと言える。
アルバム(57)Annotations Of An Autopsy:II The Reign Of Darkness
バンド名
Annotations Of An Autopsy
アルバム名
II The Reign Of Darkness
出身国
イギリス
レーベル
Nuclear Blast Records
リリース年
2009
レビュー
大手インディーメタルレーベルNuclear Blast Recordsに移籍しての2ndフルレンス。まず一番に驚かされるのは、音質の格段の向上である。前作「Before The Throne Of Infection」もプロダクションは良好なアルバムではあったが、Nuclear Blast Recordsという大手のレーベルに移籍したからなのか、非常にサウンドがクリアになり、そしてヘビーになったことに驚かされた。さてアルバムについては初期のグラインド色はなりを潜め、ずいぶんデスメタル色をさらに強めた作品となっている。かなりメタリックな音に変化している。そして楽曲がずいぶんとタイトになった印象を受ける。曲に整合感やまとまりが感じられていて、非常にコアなサウンドに聴こえる。何より聴きやすいアルバムだなという印象。
アルバム(58)Annotations Of An Autopsy:Dark Days
バンド名
Annotations Of An Autopsy
アルバム名
Dark Days
出身国
イギリス
レーベル
Siege of Amida Records
リリース年
2011
レビュー
AOAAの2ndEP。本作が彼らがリリースした最後の作品である。デスメタルの要素を色濃く反映した前作「The Reign Of Darkness」に比べ、本作はデスコア要素を強く感じさせる作品である。それはよりコアなサウンドになったとも言える。アンダーグラウンド臭が過去の作品に比べて少なくなった印象からか、よりモダンな印象を受ける。これはデスメタル要素が減少した結果によるものだろう。非常に纏まりのある作品だけに、落ち着いてしまったような印象を受けるので、丸くなってしまった感が強く、少々寂しくもある。ちなみに、AOAAは本作を最後に、2013年に解散してしまう。1stフルレンスがNuclear Blast Recordsでリリースされ、今後の活躍を期待していただけに、フルレンスアルバムが一枚で終わってしまうとは非常に残念である。
アルバム(59)Apex:Mmxiv
バンド名
Apex
アルバム名
Mmxiv
出身国
イギリス
レーベル
自主制作
リリース年
2009
レビュー
カオティック要素が強い1stEP。かなりテクニカルなサウンドで、そして超攻撃的な曲展開に圧倒されてしまう。中でも、 ドラムのブラストパートインパクトが強く、本作の聴きどころの一つである。曲全体がモダンでタイトかつ、デスコア特有のブルータルな要素が非常に強いアルバムである。また、非常にカオティックな印象を受ける。まるでThe Dillinger Escape Planのような過激性を持ち込んだかのような非常に先鋭的で攻撃的なサウンドが格好良い。ギターの音も非常に尖っており、より攻撃性を増している。ザクザクと刻まれるギター、激しくもけたたましく暴れるドラムなど、かなり激しいデスコアサウンドで、聴き手に容赦なく襲い掛かるようなサウンドに圧倒されてしまう。さらにブレイクダウンパートの使い方もうまく、聴いていて実に格好良い。EPのため曲数が4曲と少なく、物足りなく感じる。
アルバム(60)Archspire:All Shall Align
バンド名
Archspire
アルバム名
All Shall Align
出身国
カナダ
レーベル
Trendkill Recordings
リリース年
2011
レビュー
テクニカルデスコアの中でも問題作の1stフルレンス。
世の中には極限までテクニックを極めたがるテクニカル至上主義みたいな作品が存在するが、このArchspireというバンドも同じで、想像の斜めを行くほどとにかく凄まじいテクニカルな演奏をしている。本作においてその変態的な演奏技術のが怒涛の如く押し寄せる、まさにキレッキレなサウンド。とにかく凄いとしかいいようがない。どんなサウンドかというと、、Brain Drillを彷彿させる部分があるが、Brain Drillの暴虐性を少しだけ弱めて、少し聴きやすくしてみました、といった印象。Brain Drillほどはデスメタル色は感じさせず、よりコアなサウンドに寄せた印象。でもとにかくぶっ飛んでいるというか、突き抜けているというか、曲の展開が全く読めないほどに曲をぐちゃぐちゃにいじってとっ散らかした印象。
アルバム(61)Archspire:The Lucid Collective
バンド名
Archspire
アルバム名
The Lucid Collective
出身国
カナダ
レーベル
Season Of Mist
リリース年
2014
レビュー
超絶バカテク集団Archspireによる2ndフルレンス。問題作「All Shall Align」に引き続き、本作もかなりぶっ飛んでいる作品。さらにテクニカルな要素を強めてきた印象。多少の整合感を感じさせ、なおも進化し続けているからまったくもって恐ろしい。前作の延長上の作品ではあるものの、楽曲はさらに洗練されている印象。前作「All Shall Align」よりは落ち着いた印象などあるわけなく、本作でも暴れに暴れまくっている。とにかくバカテクの演奏の嵐に圧倒されること必至。前作で衝撃を受けたが、本作でも強烈な衝撃的を受ける。正直人間が演奏しているのか疑いたくなるような演奏がこれでもかと言わんばかりに繰り返される。さすがギターは7弦と8弦を扱う二人のギター、6弦を扱うベースがメンバーにいることからも、やっぱり変態的なバンドであることがわかる。
アルバム(62)Arsonists Get All The Girls:Portals
バンド名
Arsonists Get All The Girls
アルバム名
Portals
出身国
アメリカ
レーベル
Century Media
リリース年
2009
レビュー
エレクトロ要素を強く感じさせるデスコアバンドAGATGの3rdフルレンス。かなりメンバーの入れ替わりが激しいバンドで、解散するまでの間に10人以上がこのバンドに関わりを持っている。ちなみにAGATGは2015年に解散している。本作はかなりテクニカルなデスコアサウンドではあるが、ハードコアやエレクトロ要素、グラインドコアっぽさも感じさせる結構ごった煮のサウンドが特徴である。また、The Dillinger Escape Planのようなカオティック、またIwrestledabearonceのようなカオティックコアをも彷彿とさせる。ちなみに本作はAll Shall Perish、Animosity等を手掛けたZack Ohrenがプロデュースしており、本作をNintendocoreというカテゴリーで扱われることもある(ピコピコとした電子音が使われているため
まとめ
かなり適当に殴り書きした内容ですが、こんなことを書いたっけなーといった感じの内容になっています。
