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アルバムについて
アメリカはアイオワ州スーシティ出身のメタルコアバンドのアルバム。
トラックリスト※赤字はお気に入りトラック
- ①No Truth, No Sacrifice
- ②Broken Lens
- ③Forced Into Fire
- ④Deserter
- ⑤Bitter Roots
- ⑥Wasteland
- ⑦Hopeless Ambition
- ⑧Determination
- ⑨Flooded Earth
- ⑩Time And Tide
- ⑪Two Brothers (Bonus Track)
- ⑫Without You (Bonus Track)
お気に入りの曲
- ①No Truth, No Sacrifice
- ②Broken Lens
- ⑦Hopeless Ambition
- ⑧Determination
- ⑨Flooded Earth
好きなところ
ブレイクダウンパートはさすがに格好いいです。
好きではないところ
ダークな雰囲気が多く前に出されているおかげか、熱いサウンドが少ないところに物足りなさを感じます。
説明
今作がまさか切なさや悲しみをこれほどまでに訴えかけてくるようなサウンドスタイルになるとは思ってもみませんでした。ですが、非常に感情に訴えかけてくるサウンドが実に素晴らしくていいんですよね。
ただのメタルコアバンドという見かたはもうできないほどに楽曲の深みや渋さが出てきたかな、という印象を持ちました。
もともとはアグレッシブでテンションが高く、そして何よりブレイクダウンパートがむちゃくちゃ格好良くて、そしてサウンドの作り方にいぶし銀と言えるような職人気質的な格好良さを感じていたFor Todayでしたが、本作ではコンセプトがあるような、どうしても簡単に聴き流すことができない、難しさを感じさせるアルバムですね。
メタルコアバンドからの脱却なのかな?
メタルコアバンドとしてブレイクダウンパートの重要性は非常に大事な要素ではありますが、過去の作品と比べると、どうしてもこの要素が減っているように感じられます。完全になくなったわけではありませんが、何か物足りなさを感じてしまうんですよね。
アグレッシブさが減退し、独特の世界観やムードを重視した曲作りがされているように思えます。過去の作品と比較するしかありませんが、この作品は過去の作品の延長線上にあることは間違いありません。
ただ、どこか方向性を変えているような変化を強く感じてしまいます。
非常にダークな印象が強いアルバムである
個人的には、前作「Fight The Silence」のタフな印象から少し減退したようなサウンドが、どこか激しさも減退させてしまった印象があります。
比較的に言えば、当然ながら違いはあるものの、攻撃性を落ち着かせてダークな雰囲気を重視したサウンドに変化しているように感じられます。
ダークな雰囲気が強く、その暗さから重苦しい雰囲気をかなり意識しているように聴こえます。
あくまでメタルコアバンドであることに変わりはない
とはいえ#2「Broken Lens」のように曲の出だしからハイテンションで突っ走り、ブレイクダウンはがっつりぶち込んでくるところはかなり格好いいし、また#8「Determination」なんて前作「Fight The Silence」に収められていてもおかしくないタフで疾走感溢れたサウンドをしています。
少々激しさは減退しているけれども、ブレイクダウンパートだってちゃんと盛り込まれているので、あくまでレベルの高いメタルコアバンドであることには変わりないです。
お勧めの曲について
私のお勧めの曲は以下の通りです。
#1「No Truth, No Sacrifice」
#2「Broken Lens」
#7「Hopeless Ambition」
#8「Determination」
#9「Flooded Earth」
◆#1「No Truth, No Sacrifice」
なんだか「Thy Art Is Murder」みたいな不穏なSEから始まる出だしですが、かなりゆっくりなスタート。でも待ってました、と言いたくなるような疾走パートが展開するのにちょっと一安心。
とは言ってもやっぱりゆったりとした暗いムードで展開していきますね。ガツンとかましてくるブレイクダウンパートもやっぱり格好良いです。
◆#2「Broken Lens」
曲の出だしからハイテンションで突っ走っていくパートがめちゃくちゃ格好いいです。
こういうのを早く聴きたかった、と言いたくなるようなパートで攻め立てるところがいいです。
ガツンとかましてくるブレイクダウンはまさにFor Today節が炸裂と言えます。やっぱりFor Todayのブレイクダウンパートはめちゃくちゃ格好いいんですよね。さすがです。
◆#7「Hopeless Ambition」
この曲の出だしもテンションが高いですね。一緒にライブで暴れたくなるような格好良さを感じさせます。
そしてクリーントーンのボーカルのコーラス部分もまたいい味が出ていますね。
そしてここでも飛び出すブレイクダウンパートも実に格好いいです。
重苦しくもかましてくるブレイクダウンパートはここでもやっぱり格好いいです。
◆#8「Determination」
この曲はこのアルバムの中でもメタルコア色が一番強いと感じます。また、タフなサウンドだと思います。
ミドルテンポのパートもありますが、疾走パートもしっかり使われており、そのアグレッシブさがとても格好いいです。
ライブでは盛り上がりそうな印象です。硬質でヘビーなサウンドもまた格好いいですね。
◆#9「Flooded Earth」
曲の前半の静けさを奏でるピアノのパートに不意を突かれたものの、1:28からメタルコアパートにガラッと変わります。
1:57からがっつりとブレイクダウンパートとボーカルの凶暴な咆哮を聴くことができます。曲の出だしとのギャップが大きいです。
本作のマイナスかなーって思うところは?
ちょっとダークな雰囲気出しすぎなのが引っかかりました。もっと荒々しくて熱いサウンドが欲しい気持ちが少しあるんですよね。
色々語ったけど・・・ぶっちゃけ本作ってどうなの?
本作もまた荒々しいメタルコアアルバムが聴けるかと期待しすぎてしまったがために、前作よりも落ち着きを感じさせるダークな雰囲気のサウンドに戸惑いはありました。
なので、聴き始めは少しネガティブな違和感はありました。ですが、本作を聴きこんでいくうちに、作品自体のレベルの高さに気づかされるところは多かったです。
次の作品は本作のような作風の延長上になるのか、それとも荒々しいメタルコアスタイルに戻るのか気にはなりますが、次作もしっかりとチェックしてみたいと思います。
映像
Broken Lens
評価
評価:★★★★★★★★☆☆ (8.0)